第5回目の開催となる「GAPブリーフィング」は、ITジャーナリストの林信行氏によるiPhoneの市場の状況の解説から始まりました。
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第5回GAPブリーフィング@TGS Part1 「iPhoneから見たゲームの未来」 |
たとえばパリの街中歩いていても、普通に iPhoneアプリの宣伝が街のニュース番組でている。NewYorkでタクシーに乗っているとタクシーのテレビにiPhoneアプリケーションの宣伝が出ている、もう海外ではそこまで来てる、と海外のスマートフォン市場の概略から話し始める林氏。
ゲームに関しては、iPhoneのゲームのタイトルは全部数えると、先月アップルから発表された数字で、21,178タイトル出ており、他のゲームプラットフォーム、携帯型のゲームと比べて圧倒的にiPhoneのほうが多い。わずか1年間の間に抜いてしまった。ゲームの多様さ、非常に幅広いバリエーションでそれが2万本あるということが魅力ではないでしょうか?
すごく面白いのが、パソコン用のゲームがiPhoneに移植されるというケースもあれば、携帯電話用のゲームがiPhoneに移植されているといったこともあります。携帯用ゲーム、ニンテンドー DS、PSP、そういったゲームがiPhoneに移植されるという事もあって、実はいま一番幅広いゲームを楽しもうと思ったら、iPhone、この3つのゲームのいいとこどりができる、それがiPhoneになっているのではないでしょうか?
なぜ、iPhoneにこんなゲームが集まっているのか?iPhoneの魅力は何なのか? |
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iPhoneの魅力は「プラットフォームの魅力」と「基本スペックの高さ」と語るGAPブリーフィング発起人の林氏。
「iPhone 3,000万台、iPod touch 2,000万台の 計5,000万台という数は、PSPが4年かけて達成した数字とほぼ同じで、DSの半分くらい。iPhoneが1年でここまで来たのはすごい事ではないでしょうか。すでに日本でも200万台突破しているということを聞いております。実際今地下鉄乗ると、必ずどの車両にもiPhoneのユーザーがいますよね?」
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これに加えてiPhoneの強みは世界80カ国くらいで展開しているということです。これはどういったことかというと、例えばもう日本では飽きられているゲームでももしかしてこれがインドの市場なら売れるかもしれないかもしれない、そういった可能性もあるわけです。
また、iPhoneは、カートリッジ、パッケージというそういったものが全く無くて、直接インターネット経由ダウンロードできる。これがiPhoneの一番大きな革命だと思っています。セガからリリースされている「スーパーモンキーボール」というゲーム。AppStoreでは約1,000円、$9.99で販売されているが、Nintendo DSでは全く同じゲームなのに2倍の値段です。なぜでしょうか?DSでは、カートリッジメディアなので物流コストがかかるからです。ちなみに、PSP版、DS版、iPhone版のスーパーモンキーボールの画面を見てください。ちょっと比べていただいてもグラフィックに遜色がないということお分かりいただけると思います。皆様がお持ちの携帯電話でできるかどうか想像してみてください。多分できないですね。
今日は特別なゲストを5人お呼びしております。まず1社目が、ものすごいグラフィックのゲームのゲームを用意しています。
続いて、バンダイナムコゲームスの加藤氏による「ACE COMBAT Xi Skies of Incursion(仮)」の紹介とデモがありました。加藤氏は、エースコンバット1,2,3、エースコンバット X 等を担当し、スカイクロラ(Wii)なども担当していたとの事。
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第5回GAPブリーフィング@TGS Part2 「iPhoneから見たゲームの未来」 |
バンダイナムコゲームスの加藤と申します。それではまずオープニングムービーを見ていただきたいと思います。これはプレレンダーのムービーを iPhone上で再生してるわけですけども、プレレンダーですから、ある程度の綺麗なのは皆様だいたい予想できてるだろうなと思います。プレレンダーはきれいでも実際の画面がね、とおっしゃる方多いと思いますので、今日は特別に実際プレイできるものを一台持って参りましたので、それをプレイしながらご説明させていただきたいと思います。
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バンダイナムコゲームスの加藤氏 |
美麗なグラフィックのOPムービー |
まずこのiPhone 版を作るにあたって、我々プロジェクトエイセスとしては、iPhone で遊ぶのに最も適したゲームを作ろうということを考えました。いつも身に付けているiPhoneで、ちょっとした空き時間に空中戦の醍醐味を味わってほしい、というニーズにこたえられるようなものにしたいと思いました。グラフィックなどもiPhone用に最適化しておりiPhone 上で一番綺麗に見えるように、工夫して作っております。
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プレイ画面も非常にきれいでグリグリ動く |
iPhoneを傾けて操作する実演デモ |
操作系は、当然 iPhone ですので、実機を傾けて操作するようになっています。実機を直接こうやって傾けてプレイしますから、すごく短時間で飛行機の操作をしているっていう没入感が、味わえます。短時間で没入感を生むってところがiPhoneのもう一つ、他のゲーム機にはない素晴らしい所だな、と思ってます。当然 AI もいろいろ iPhone 向けに考えてます。敵が次から次へと出てきて、空中戦を短時間ですぐに遊べる。マップの方もですね、多少狭くなっても、ただ狭くなってるといってもですね見せ場を絞ってるんで、逆にそんな狭さは感じないと思います。
iPhone 版を作るにあたって、プロジェクトエイセスとしてもとても勉強になりました。今までご紹介ありましたようにiPhoneが全世界でだいたい5千万台でているということで、この数だけでも我々にとっては非常に魅力的なマーケットだと思ってます。それから、ゲームクリエーターが何をユーザーさんに遊んでもらうか、どこを楽しんでもらうかってところを絞り込んでっていいゲームを作るってそういうセンスを見せる見せ場でもあるかなあ、とそういう風に我々も思っています。
次に、カプコンの手塚氏によるプレゼンテーションが行われました。
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第5回GAPブリーフィング@TGS Part3 「iPhoneから見たゲームの未来」 |
それでは、プレゼンテーションさせていただきます。iPhone というのがなにかということを考えたとき、iPhoneというのははモバイルフォンなのか、それとも小さな PC なのか?最も受けいれられるところとしては、次の世代のゲームデバイスだ、というふうに我々も考えております。 iPhone はゲーム機として見ると、どういうものになっているかというと、1、多彩なUI、特にマルチタッチ、2、モバイルネットワークと常時接続できるってところ、3、完全なデジタル配信されるというところが非常にトピックになるところかなと言う風に考えております。iPhoneというのは携帯ですので、携帯と考えると2と3は当たり前です。そのように考えると、今回のセッションで一番説明すべきだと思ったのはマルチタッチかな、と思いました。
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カプコンの手塚氏 |
多彩なUIをどう活用するか、がポイント |
iPhoneはハードウェアキーがほとんどないんですけれども、それでどうやってゲームを遊ばせるかというところで、我々もいろいろ考えております。 iPhone では十字キー的なものを表示して、やるタイプのゲームは結構多く、一般的にはバーチャルパッド、というふうに呼ばれていると思いますが、我々はバーチャルパッド、ではなくてビジュアルパッドと呼んでます。ゲーム画面全体をパッドとみなして、ゲームのインフォメーションもそこでやっていくと、というようなことに我々はトライをしてます。
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状況に応じて変換する操作パネル |
バーチャルパッド、ではなくてビジュアルパッド |
iTunesでバイオと検索してもらったら、バイオハザードの無料のライト版を配信してますので、こちらぜひ見ていただければと思います。見ていただくとわかると思いますが、非常にグラフィックのレベルも高く作れていると思います。ほとんどPSPやPS2と変わらないような表現ができるパフォーマンスを持っています。
実はですね、シルバーウィーク期間中だけ50%オフのセールをしよう、と、今まで900円で売っていたのですが、先週のお休みの時だけ50%で、450円で販売をしておりました。本当このタイミングでみなさんに紹介できれば良かったのですが、過ぎてしまいまして、リクエストがあればもうちょっと期間を延長しようかな、と思ってるのですが、どうでしょうか?(会場拍手)ではこのTGSの期間中延長をしようと思いますので、ご興味ある方はぜひはご購入いただけると思います。こういう風に簡単に金額を変えれるってのも、iPhoneのアプリケーションの面白さだとわかっていただけるかな、と思います。
次のプレゼンテーションとしてコーエーの松枝氏が登場。三国志tocuhの紹介が行われた。
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第5回GAPブリーフィング@TGS Part4 「iPhoneから見たゲームの未来」 |
みなさんこんにちは。 コーエーのモバイル開発でプロデューサーをしております、松枝と申します。よろしくお願いいたします。iPhoneが昨年日本に到来して1年経ちますが、サービスの柔軟性、端末の規格が統一されたなど魅力的なプラットフォームとコーエーでも思っておりまして、早く参入したいと思っておりましたが、このたびようやくタイトルを実現する運びとなりましたので、紹介させていただきたいと思います。タイトルは三国志tocuh。弊社の三国志シリーズの、初代三国志シリーズをベースにしております。本作では、日本語版と英語版を両方対応しており、日本のほか、欧米主要国に世界同時配信をいたしたいと考えております。
シミュレーションゲームというと、難しいゲームをイメージしてしまうんですが、本作はパラメーターやコマンドなど簡略化をしており、携帯機ならではのお手軽な戦略シミュレーションを目指しております。また、iPhoneならではのスタイリッシュなデザインをコンセプトに、UIや画面まわりを一新しております。それでは、実機上でご紹介させていただきたいと思います。
本作では、チュートリアル、用語集、ヒント集などを充実させております。世界で売るので三国志の内容、世界観を知らない人でも入っていけるのではないかと考えております。始めてみます。本作では、シナリオは5本。オリジナルのシナリオに加えて、英雄集結という三国志ファンから人気の高い仮想シナリオを追加しております。三国志はこういった群雄割拠の時代を天下統一を目指すというものです。
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ヘルプやチュートリアルが充実 |
iPhoneの操作性を活かした作りになっている |
随所にビジュアルが出て、三国志の世界観、それから雰囲気を演出するように随所に盛り込んでいます。操作感ですけども、iPhoneに対応する、iPhoneの操作感らしくフリックの操作とか、あとは戦略画面で、ピンチイン、ピンチアウトで画面の拡大縮小ができるようになっております。また、達成力などこうタッチすることで情報を簡単に見ることができます。ちょっと“程G“を登用してみます。史実で曹操に仕えた軍師の一人です。軍師を迎えると以後コマンドを打つときに軍師がアドバイスしてくれるようになります。これも三国志の魅力の一つです。
コーエーでは今回、このシミュレーションゲームでまずiPhoneに参入しまして、世界の反応をうかがってみたいと思っております。今後もiPhoneには注目して、新作旧作を問わずに次回のタイトルも検討していきたいと思っております。
次に、スクウェア・エニックス、プロデューサーの安藤氏によるプレゼンが行われた。
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第5回GAPブリーフィング@TGS Part5 「iPhoneから見たゲームの未来」 |
スクウェア・エニックスの安藤です、よろしくお願いいたします。iPhone市場についてのこれまでの手ごたえということで、市場の手ごたえということでいえば、手ごたえはあるんです。
我々は、去年の12月23日にもともと国内の3キャリア向けのタワーディフェンスタイプのゲーム「クリスタルディフェンダーズ」をiPhone向けに移植しました。iPhoneだけではなくて、軒並み想定されるハードすべてに移植してみて、様子を見てみました。結果としては、全部のプラットフォーム合わせて体験版も含めてというかたちなんですけども、200万ダウンロード超ということで、かなり手ごたえを感じました。
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スクウェア・エニックの安藤氏 |
異なる3タイトルをiPhoneゲーム市場に投入 |
続いて、今年の5月になるんですけども、ヴァンガードストームというもともとiPhone市場が発表されてから、iPod touchならではのゲームができないか、ということで開発しました。これもまたディフェンスタイプのゲームなんですけども、これを発売させていただいてまして、これもなかなかの手ごたえを感じています。ほんとにわれわれとしてはですね、かなり手ごたえを感じているiPhone、iPod touch市場と思ってますので、昨日あらたに新作3タイトルを発表させていただきました。
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既に発売されているスライディング・ヒーローズ |
完成間近のソングサマナー |
手ごたえを感じながらスクウェア・エニックスとしては次のステップとして、いろんなタイプのゲームをこしらえてみようとやってるんです。まずこのスライディングヒーローズに関しては傾き操作プラスリアルタイムシミュレーション、誰でも簡単に触れるカジュアルなものです。iPhoneをカジュアルゲームのコンソールとして考えたときにわれわれが何かできないか、というアプローチで開発しました。
続いてソングサマナー。このタイトルはどちらかというとコンシューマーのDSとかPSPタイトルに内容を選択集中して、というところではあるのですが、クオリティとしては携帯のコンソールに遜色のないような内容のものをつくってみようと試しにやっています。iPhoneをDS,PSPと同じよう携帯ゲームのコンソールとして考えたときのタイトルです。
最後の国破れて山河ありは、もともとモバイルに展開していたものを移植してますので、携帯電話としてなにか面白いことはできないかというアプローチで、われわれとしてはいまチャレンジをしていってるというところです。私としては、私自身コンシューマーのゲームプロデューサーですので、今後作っていくものに関しては、なるべくDSとかPSPに内容的にも劣らないものを作っていきたいなと考えています。
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携帯ゲームの移植作、国破れて山河あり |
安売りは健全な市場に悪影響と主張 |
ここで提案があるんですけども、コンシューマーレベルのアプリケーションを作るときに、あまりにもですね価格を下げられている会社さんが多い。お客様にとって安いアプリケーションを販売するということが一番良いのは分かっているんですけども、アプリケーションの内容とその価格がちょっとあまり見あってないタイトルというのも散見されるのです。
もちろんお祭りということでセールをされるというのは作戦としてはすごいいいと思うんですけど、本来9ドル99セントで売れるものが99セントで売られていたりとか、そういったことというのは目先のダウンロードみたいなものは稼げるかもしれないんですけども、今後長期的にわれわれが安心して、適正な価格のものを適正に販売していきたいなと、考えています。そういう市場が出来上がってきたら、われわれがコンシューマーで展開している皆さんご存知のようなタイトルもはじめて展開していけるんじゃないかな、と思ってます。
iPhoneもOS3.0からアプリ内課金というのもできるようになりましたので、もともとの売価は安いんですけども、お客さんに納得をしていただいた時点で新たなお金をいただくというか、そういうビジネスモデルを見つけないと、私個人としてはiPhoneの市場はネクストレベルにはいかないんじゃないかなと思っています。
続いて、ゲームロフトの中村氏によるプレゼンが行われた。
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第5回GAPブリーフィング@TGS Part6 「iPhoneから見たゲームの未来」 |
みなさん、こんにちは。ゲームロフトです。今ご覧頂いている映像は、最新作リアルサッカー2010の紹介映像になります。本作は今ご覧いただきましたようにリバプールFCのスター選手スティーブン・ジェラードをイメージキャラクターに起用しまして、リリースしたところでございます。本作の一番の売りは、何といってもオンラインでリアルタイムのマルチプレイを楽しんでいただけるという点になります。
ゲームロフトとしては、フランス、パリに本社を置いておりまして、つねに最先端の技術、最先端のプラットフォームに高品質なゲームを提供するというモットーで続けております。iPhoneのアプリに関しましても、2008年の7月11日のAppストアラウンチ以来つねに精力的にゲームの開発、発信を行ってまいりました。
ゲームロフトでは、ワールドワイドなネットワークを活かしまして、世界中でiPhoneアプリの配信を行っております。英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語を始め、もちろんほぼほとんどのアプリが日本語にも対応しております。また圧倒的なラインナップを誇っておりまして、今ご覧いただきましたサッカーやレーシング、RPG、アクションですね、そういった本格ゲームからカジュアル、クイズやパズルといったゲームにいたるまで37タイトルをいままでに配信しております。
また、日本市場においても非常に多くのヒット作を飛ばしておりまして、こちらでご覧いただいておりますように、レッツゴルフ、といったタイトルや、また現在アップルさんのTVCMで放映されておりますUNOといったタイトルも特に日本でヒットしているアプリになります。こういった実績を受けまして、現在まで世界での累計販売本数なんですが、こちらがおかげさまで2009年9月3日現在で600万本を突破しております。
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新作が続々配信予定 |
2009年秋配信予定のアスファルト5 |
今後、2009年末までに15-30本のアプリを配信する予定でおります。あのアプリの第2弾といったものとかですね、かなり注目の新作がぞくぞく登場してくる予定でおります。次にここでこの秋配信予定のアスファルト5というタイトルがございまして、こちらの紹介映像をご覧いただきます。
アスファルト5は6月に行われましたアップルのカンファレンスでもデモプレイをさせていただいたタイトルになります。こちら、今ご覧いただきましたように、進化した3Dグラフィックとファラーリやランボンルギーニといった33車種のライセンスカーが登場する作品になります。また、iPhone、iPod touchのOS3.0の機能いかしましてボイスチャット、また、Wi−Fi、Bluetoothで対戦をしていただいたり、追加課金といった形で新しい車や新しいコースをダウンロードしていただくことができます。
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アプリ内課金でクルマをダウンロード |
世界初公開の新作「NOVA」のプレビュー |
最後にですね、ここで世界でもここで初めてご紹介させていただきますゲーム画像になります。新FPSプロジェクトということで、タイトル名がですね、Near Orbit Vanguard Alliance 略して、NOVA、というタイトルになります。ストーリーは、宇宙船に乗って地球外生命体の攻撃から人類を守るという話になっておりまして、さまざまなエイリアンが登場する中を5種類の武器を使い分けて12のステージを進んでいくという形のFPSになっております。本作では、これまでのiPhoneゲームを超えるような3Dグラフィックを目指して現在開発を行っております。
こちらの作品もOS3.0に機能を搭載しまして、ボイスチャットであったりWi-Fi、Bluetoothにも対応してマルチプレイで楽しんでいただくことができます。配信は2009年末を予定しております。ここまでゲームロフトの新作タイトルのごくごく一部をご紹介させていただきましたが、今後の作品にも是非ご期待いただければと思います。よろしくお願いいたします。
iPhoneはTOKYO GAME SHOWの隠れた目玉なんじゃないか?iPhoneによるゲームの可能性という事で林氏、新城氏からのプレゼンが行われた。
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第5回GAPブリーフィング@TGS Part7 「iPhoneから見たゲームの未来」 |
5社の方にiPhoneアプリケーションを紹介していただきましたけれども、実はですね、私が思うのですね、このTOKYO GAME SHOWでiPhoneは隠れた目玉なんじゃないかと思っています。これ、ホール4だか5のあたりにあるものなんですけども、TOKYO GAME SHOWの会場で見つけることができるiPhoneのタイトルが紹介されているんです。
ここに載っているのをみてみると全然今日のこのステージに上がってない方が大勢いる、ということは今ステージに上がった方以外にもいっぱいiPhoneのゲームをしてらっしゃる方がいるということです。それに加えて、昨日のセッションになりますが、ハドソンの柴田さんという方が壇上に上がられてiPhone用のあたらしいRPGを出されている。
とういうことでですね、ほんとそこかしこにちょっと注意深く見なければいけないところもあるのですが、必ず1個のホールにいくつかはiPhoneのアプリケーションがあるということでだんだんiPhoneの存在感がゲームショーの中でも強くなってきたという風に言えるのではないでしょうか?
これまではこれから出てくる新作のアプリケーションを見てきましたけれども、今回のセッションのタイトルである「iPhoneから見たゲームの未来」、このゲームの未来、未来の部分に注目してみようとおもいます。これからiPhoneならではのゲーム、これまでのゲーム機ではできなかったゲームというのがどんどんでてくるというのを僕は期待しております。
そこで、iPhoneならではのゲームとはいったいどういったものが可能になるか、ということなんですけども、iPhoneつい忘れてしまいがちなんですが携帯電話なので、常にインターネットに接続している状態になります。そのインターネットとの接続、常時接続を使ってですね、いろんな変わったことができるんじゃないかな、と。まあ、たとえば最初登場していただいた新城さんアプリヤもですねこんなアプリケーションを作っています。
これアプリヤから出したゲームなんですけども、m-floというアーティストさんのアプリを出しました。これは音楽が流れていて画面が切り替わっていくのですが、ただみるだけではなくてタッチすることによってインタラクティブなエフェクト出てくるようなアプリケーションになっています。この叩いた回数がGPSデータとともにサーバーに飛んでいて地図上にこの曲はたとえば何県では何千回くらい叩かれているとか、何万回たたかれているとかこの国ではこのくらいというようなデータが出るようなアプリケーションになっています。
われわれがこうしたアプリケーションをゼロから一つづ作るのではなくて、コンテンツをのせるテンプレートのプログラムとして作っています。なので、このm-floさんの音楽と写真を入れていますが、それ以外にもインディーズの方の音楽とか写真もしくはほんとに写真家の方がBGMをのせることで別なアプリケーションとして展開できるような形で提供しています。
われわれがテンプレートとなるプログラムというのは、すぐれたユーザーインターフェースとすぐれたエクスペリエンスを提供するものである、という風に考えております。今まで見てきたゲームを見ても、ゲームの開発者の方々というのはユーザーインターフェイスと、ユーザーエクスペリエンスを研ぎ澄ませていくという仕事をずっとやってきた方々だと思っています。われわれアプリヤはそうした方々、ゲームを作っている方々、これからゲームを作ろうとしている方々、学校であるとか専門学校であるとか大学、あとは個人の方々、ゲームデベロッパの方々と一緒に新しいコンテンツをのせるメディアとして一緒にアプリケーションをつくっていくためのテンプレートプログラムを共同で開発できると面白いんじゃないかな、という風に考えております。
実はiPhoneもう一個特徴があります。それはGPSとコンパス、これが内蔵されているゲーム機というのはこれまでないですよね?これはやっぱり内蔵されていることでiPhoneでこれからまた新しい可能性が出てくるんじゃないかと思っています。
どういった可能性があるかというとですね、ゲームの世界×リアルの世界、これまでVRとかそういったものがよく言われてきました、目玉というものがいくつかありましたけども、可能空間の中に閉じこもってしまうのではなくて、現実の世界とゲームの世界を混ぜ合わせていく、それがだんだん大きくなっていくのではないでしょうか?
こういったゲームに加えてですね、今後ARG、ARということば皆さん最近お聞きになると思います。Augmentatd Reality、拡張現実というのですけども、拡張現実ゲームというのも広がっていくじゃないかとと思います。仙台に行ったときにそのよい事例を見つけたのでちょっと紹介させてください。これ、三井アウトレットパークというアウトレットモールがあってですね、そちらのほうでKoozytさんが近未来ショップの実験というのをやっています。
この「遊んでにゃ」というアプリを使うとですね、ショッピングモールの中にクイズをいっぱい仕掛けて、そのクイズに答えていくとポイントがもらえる。といった実際のショップとゲーム感覚で楽しむと、そういった展開ができるんではないでしょうか?
頓知ドットの井口氏によるセカイカメラの実演とゲームへの応用に関して紹介があった。
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第5回GAPブリーフィング@TGS Part8 「iPhoneから見たゲームの未来」 |
頓知ドットの井口です。大変緊張しています。いままでは開発中だったので、けっこうすごく自由に話をさしていただいたのですが、今本番のサービスが動いていますので、今この最中も落ちるとどうしようとすごいドキドキです。今日は、早速昨日デビューしたセカイカメラの魅力を一部ご紹介したいと思います。これが、先ほど林さんのほうからご紹介いただいたセカイカメラのエアタグです。
まさにこの空間にエアタグというデジタルのポストイット、これが貼り付けられています。やっぱり幕張メッセというかTokyo Game Showは非常にiPhoneのユーザーの方が多くて、いまもすごい勢いで、日々というか、昨日始まったばっかりなんですけど、毎分毎秒すごい勢いでエアタグが増えています。
まだほんとにはじめてのツールですから簡単な使い方をご紹介いたします。セカイカメラの画面、右側に機能を引き出してくれる、ボタンのメニューが並んでいます。画面の上側にエアタグのインジケーターがあります。これはある種のレーダーのようなもので、自分の360度にどういうふうにエアタグがあるかというのが見えています。
画面の真ん中に四角い枠があるんですけど、この範囲にあるエアタグが見えるようになっています。iPhone3GSはコンパスが付いているので、動かしてみたいと思います。こうやって画面を、カメラをぐーっと動かすと、実際どういうものがあるかというのが、スムーズに切り替わっていきます。
ご覧になってお気づきになった方も多いと思うのですが、単に左右360度を動かすだけではなくて、空も地面もすべての角度がエアタグがおけますので、まるい球体の中にいるようなそんな感じかもしれません。常に自分の360度エアタグというのが、存在することができます。なので、そらにUFO飛ばすとか地面をなにか電脳ペットが歩き回るとか、非常に自由な表現ができるようになっています。
今はまだこの空間エアタグは少ないんですけど、今秋葉原非常にエアタグが増えております。そういうときはどうするかというと、簡単に指でエアタグをお片づけ、整理整頓できるようになっています。たぶんいま秋葉原はかきわけて現実空間を降りて行かないと、動けない、まっ黒けな状態になっているのではないかな、と思います。
もっとお手軽な方法があります。われわれドラゴンボール効果と呼んでるんですけども、タップをして、離すと、こんな感じでエアタグがぐるぐる回ります。今目の前にどんなエアタグがあるかわかるようになっています。それからもっとすごく機械的なやり方なんですが、エアフィルターといいまして、フィルターを使ってたとえば3日以内に作られた、100m空間のエアタグだけ出します。たとえば、銀座とか渋谷とかタグの多いところでは、時間とか距離を絞るとかいろいろな形でタグを絞り込むことができるようになっています。
今日あまり時間がなくて、すべての機能をお見せすることができなくて残念なんですけども、ゲームらしい機能として、エアシャウトという機能を実演してみようと思います。エアシャウトというのは、この現実空間をタグでびゅんびゅん飛ばす、飛ばしあうことができます。
だいたい射程距離は10数メートルから100mくらいです。ですからすごく近い距離で今エアタグが飛び交っている状態です。エアタグはですね、それをキャッチして、自分のエアポケットというポケットの中に入れたり、あるいはその中にアイテムを入れて、たとえばゲットしたけど毒だったとか、ゲットしたけど爆弾で爆発しちゃったとかそういったことができるようになっています。
セカイカメラというのはわれわれ頓知ドットという会社だけが作るプラットフォームではありません。いろんなゲームのクリエーターの方に参加していただきたいと思います。それはどういうことかというとAPIを公開して、みなさんにこのARの空間の中に仮想空間を重ね合わせる世界を一緒にゲームでつくっていただきたい。名前は、オープンエアというAPIです。今年の11月に発表する予定です。日付はまだ決まっていないのですけども、きまりましたらtwitterでtwitさせていただきますので、みなさまぜひ興味を持った方、クリエータの方、ゲームメーカーの方、ぜひ来ていただいて、一緒に世界を塗り替えて、もっとあたらしくてエキサイティングで楽しいまったく違うゲームの世界を、ご一緒に作りましょう。
昨日インターネットのtwitterを見てても世界カメラを使ってあちこちに宝を隠しているかた、宝のタグをエアタグに隠している方をもいたとかですね、結構ゲームとしてもセカイカメラを楽しめるんじゃないでしょうか?
ということで、みなさんほんと今日は長い間ありがとうございました。iPhone界とゲーミングということで一時間にわたるセッション、お付き合いいただきました。一番最後の締めくくりになりますけど、スティーブ・ジョブス、アップルのCEOは、アメリカではiPhoneは”The phone that has changed phones forever.”、電話というものを未来永劫変えてしまった電話といわれています。
でもこのiPhoneというのは実は、変えてしまったのは電話だけではなく、ゲームの世界を変えてしまったのではないかな、と思っております。ということで、”The phone that will chang gaming forever.”というiPhoneに皆さん一緒にしていきましょう。ご静聴ありがとうございました。 |